高校生から寄せられた「将来の夢」のお悩みとその叶え方(前編)【藤原さんの育児学Vol.37】

レインディア藤原さん
レインディア藤原さん

高校生からのリアルな「将来の夢」のお悩みに答えた時のお話

新年を迎え、夢や抱負が話題に上がる時期。
春に向けて、進路や夢を叶えたいと行動を起こす人もおられる事と思います。

一方で、コロナ禍もあり「夢も抱負も何もないな〜」という方もおられるでしょう。
私もどちらかというと後者の人間で、あまり目標を持たない生き方をしてきました。

でも最近はいろいろな人から「藤原さんはたくさん夢を叶えておられますね」と言われます。
先が見えないコロナ禍の2021年、今回は「夢」について語りたいと思います。

10年ほど前になりますが、近くの高校の職業講話に立った時、生徒から夢について質問をぶつけられました。

「私の夢は先生です。」
「私には夢が無くて困っています。」
「私は甲子園に出場したいのですが、アドバイスをもらえますか?」
「私の夢は小さい夢です。」

などなど。

私は起業家枠での講演でしたので、集まった50人ほどの生徒は、特に将来観が定まっていない人が多かったかもしれませんが、今回のコラムは、高校生にはぜひ読んで欲しい夢の捉え方を、前出の質問に答える形で進めていきたいと思います。

「私の夢は先生」と答えた高校生への回答

先生になりたいという夢、素晴らしいですが、もう少し具体性を持たせるとなおいいでしょう。

よく日本は「大学に入ることが目的になっている」と言われます。
先生も、なる事よりも、先生になって具体的に何をしたいのか、何をする事が楽しいと思っているのか?

例えば、生徒の悩みに答えたいというなら、それなりに人生経験を積まなければ答えられないでしょうし、説得力がありません。
幼稚園の先生なのか、高校の先生なのかでも大きく違います。

夢が曖昧なままでは、叶えるために何が必要なのかが分からず、遠回りやムダな時間を過ごす事になってしまうかもしれません。
また、具体化すれば、もしかすると先生という職業でなくても、同様の達成感が得られる事があるかもしれません。

例えば私は経営者ですが、多くの人に様々な事を教える事も仕事です。
「先生になりたい」という今の自分に、未来の自分が縛られてほかの可能性を失うことがないよう、夢にあなたの個性を与える事を忘れないでください。

「私には夢が無くて困っています」に対しての回答

高校、特に進学校となると進路を考えて方向性を求められますよね。

でも、夢がないということが表すのは、自分で自分の才能に気付いていない、世界を知らないうちに未来を決めたくない、周りにあなたのことを理解できる人が居ない、という事だと思います。

本を読んだり学問を深めたりするのは、自分自身を知る目的もあり、これは一生自分探しをした方が良いと私は考えています。
北欧では、生涯学習で死ぬまで学ぶ事を楽しむと言われますが、「自分にこんな一面があったのだ」と知るとうれしいものです。

夢がないのは、まだ学びが少ない、学びたいと思う相手が見つかっていない、という事でもあるのではないでしょうか?
学校の先生や親などが「大学へ行きなさい」と言うのは、大学へ行けば多くの事を学び様々な人々と出会える可能性が高まるからでしょう。

もちろん、就職した時の給料もありますが、夢を叶えるための大学もあれば、夢を探すための大学の役割もあります。
でも、それらは実は大学に行かなくてもできる事。

図書館に行って今まで素通りしていたコーナーの本を手に取ってみたり、近所のお婆さんやお店の人、この学校の卒業生の人などと話したりする事は、今日からでもできます。

夢がないといいながら、できる事をしていないのは時間を粗末に扱うことになります。
夢に勝ち負けがあるわけでは無いので、まずは小さな夢を見つけることから始めてみてください。

夢には、今すぐやりたいことと、将来のものがありますが、まずは身近な夢を見つけてみるのです。
先ほど、「先生になりたい」という方が居ましたが、彼女に夢がない悩みを聞いてみたらどうでしょう?
あなたの悩みが、彼女の「生徒の悩みに答えたい」という夢を叶えることに繋がるワケです。

また、例えば今日の晩ご飯は何がいいか希望はありますか?
お母さんをはじめ、台所を預かる人は、毎晩の献立に悩んでいるものなので、あなたの食べたい物を言うことがその人の悩みを解決するかもしれません。

こうして、ひとつひとつ夢を作ったり叶えたりしているうちに、あなた自身の夢に統一性が出てきて大きな夢の方向性が見えてくるでしょう。
後回しにせず、今できることをやる、それが夢を見つける方法です。

 

今回はここまで。次回後編に続く。

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この記事を書いた人
レインディア藤原さん

Reindeer 代表取締役社長

レインディア藤原さん

北欧インテリアショップ『reindeer』、木のおもちゃのレンタルプログラム「もくレン」などを運営。中海テレビ「県議熱中討論」コーディネーター、よなご宇沢会幹事も務める。幼稚園や保育園、市町村の子育て支援センターなどで育児講演を行う。乳幼児の育児相談から不登校問題もお気軽にどうぞ! いつも作りかけのお店はまさに秘密基地、まずは自分でするのが藤原流であり、北欧から学んだこと。お喋り大好きな二児の父です。

最近では、米子市岡成で子育て支援プロジェクト『コーセリ』の代表理事を務めています。私は子どもが生まれる前の妊娠期から、子育てや子どもの発達について学びながら準備をしていくことが、子育ての不安を減らすうえで大切と考えています。そのような視点から、子育て世代の親を対象としたセミナーを企画・開催しています。また、子どもと一緒に参加できる体験教室やイベントなども行っています。

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