邑南町は“たたらのまち”だった!? 地元民も知らない話がフリーペーパーに

編集部いしやん
編集部いしやん

邑南町の“実は”がまとまったフリーペーパーを取り寄せてみた

みなさん、こんにちは。山陰のタウン情報誌ラズダの編集部いしやんです。

「たたら製鉄」と聞いて、思いつくのはジブリ映画の「もののけ姫」。劇中では、たたら場で働く女性たちの力強い姿が描かれ、作品のキーワードのひとつですよね。

その「たたら製鉄」、かつては島根県でも盛んに行われ、特に奥出雲町や雲南市吉田町は県内有数の”たたらのまち”として注目を集めています。

島根県のたたら製鉄=奥出雲町・雲南市のイメージがなんとな~くあります。

しかし!

実は島根県西部の邑南町も「たたら製鉄」が盛んな場所だったそう。なのに地元の人ですら、そのことはあまり知らない・・・。

そんな邑南町の隠れた魅力を発掘&発信している集団と、そのフリーペーパーがあったので、取り寄せてみました!

邑南町を拠点に活動している地域団体のプロジェクト「おおなんたたららんど」が作成したフリーペーパー

たたらにまつわるエトセトラ

その気になる内容や、普段の活動の様子などを聞いてきました!

島根県内でも屈指の「たたら製鉄」が盛んだった邑南町

こちらのフリーペーパーを作成したのは「おおなんたたららんど」。

邑南町を拠点に活動している地域団体「たかはらんど」のプロジェクトのひとつであり、名前の通り活動の軸は「たたら製鉄」。フリーペーパーの情報によると、現在、島根県では2000ヶ所以上もの製鉄関係遺跡が確認され、そのうち約550ヶ所は邑南町で見つかったもの。

つまり邑南町は、島根県内でも屈指の“たたら文化の密集地”。

「たたら製鉄」で重要なのは砂鉄の採集と木炭の生産。その中で砂鉄は、鉄穴流し(かんなながし)と呼ばれる方法で採集されていたそう。

この方法は山を切り崩し、水を流して砂鉄を採るため、こんもりした丘が各地に残ります。邑南町の『於保地盆地』には、こういった丘が点在。

何気なく見ていた風景の中に、“実は邑南町、たたら製鉄が盛んだった!”形跡が見られるんです。

・・・

いや、初耳!

私と同じように、邑南町が「たたら製鉄が盛んな場所」って知らない人が多いと思います。「たかはらんど」の柘植(つげ)さんいわく、邑南町民ですら知らない人が多いらしい・・・。

地元民すら知らない「たたら製鉄」を軸に、地域の文化・歴史を掘り起こし中

柘植(つげ)さんが参加する地域団体「たかはらんど」では、地元民にすらあまり知られていない「たたら製鉄」を軸に、派生する文化や歴史などを掘り起こし中。

活動も様々あって、砂鉄置き場の見学から、「たたら製鉄」に使われた白炭と、一般的な黒い炭の燃焼実験、さらには商品開発まで。

柘植さんによると、団体のモットーは“楽しんでやる!”こと。

現在は大きく4つの部門で構成されていて、

椿を使った商品開発・イベントを実施するグループ
食品開発などの食にまつわるグループ
「玉鋼」を研究するグル―プ
「たたらツアー」の企画などを行うグループ

現在のメンバーは20名弱ですが、実はそのほとんどが邑南町以外のエリアにお住まいの方。

遠方にお住まいながら、今回のフリーペーパーを制作したり、広報活動(コスプレも!)したり。みなさんが“できる範囲(楽しめる範囲)”で関わっているようです。

活動の中では地元の学生さんとも意見交換やワークショップも開催。町外にお住まいの方への情報発信だけでなく、積極的にまちの人たちともコミュニケーションをとり、情報の深化をすすめています。

昨年開催された「たたらツアー」には、県外からも多くの方が参加して、観光パンフレットには載っていない邑南町の穴場巡りを楽しんだみたい。次回の開催時は編集部も参加したい!!

「おおなんたたららんど」では催し・企画もいろいろ開催予定

今回発行されたフリーペーパー「たたらにまつわるエトセトラ~たたら文化を体感!~」は、こういった活動の内容をまとめた、ある意味レポート的な内容。

思わず“へ~!”とか“え!?”とか、そういったリアクションをとってしまうような内容かも。邑南町内の公民館や道の駅に設置されているほか、柘植さんから「連絡をもらえれば郵送するし、メールなどでPDFを送るよ!!」とのこと。

4月以降の活動も日々、話し合っているそうで、今後もワクワクするようなプログラムを開催予定!

今後の活動・イベントなどについては、ふるさと島根定住財団のHP「しまっち!」で募集予定。

実際に現地へ行って参加するのはもちろん、オンラインでもいろいろとお話を聞いたり、関わったりできるみたいなので、気になる方はチェックを。

イベントに参加するだけでなく、一緒に盛り上げてくれるメンバーも募集していて、柘植さんからは「特にツアーの企画、SNSや動画に強い人が・・・」とのこと。お助けいただけそうな方、地元の魅力発掘にお力添えを~!

島根県とひと口に言っても、東西に長いし、文化もそれぞれで違う。そういった意味で、県外ではなくても、島根県内だけでも充分に“新発見”はあるのかもしれないですね~。

普段話さない、関わらない方と、コミュニケーションをとるだけでも、何かのきっかけになる・・・かも?

おおなんたたららんど(たかはらんど)

情 報:Facebook Instagram Twitter

ふるさと島根定住財団HP「しまっち!」とは?

今回、「おおなんたたららんど」のフリーペーパーを見つけたのは、ふるさと島根定住財団の新しいHP「しまね関係人口マッチング・交流サイト しまっち!」。

「しまっち!」は自分なりのペースや参加方法で、島根の人・まちと交流できるポータルサイトです。

現在、イベント・プログラムなどに参加する「サポーター」に加え、プログラムの主催者・地域団体などの「オーナー」も募集中みたい。興味がある方はHPをのぞいて見て!

HPはこちら》関係人口マッチング・交流サイト|しまっち!
 

※掲載の情報は、記事公開時点の内容です。
状況の変化、情報の変更などの場合がございますので、最新の情報は店舗・施設のHPやSNSを確認するか、直接お問い合わせください。

★あなたからの情報提供お待ちしてます!

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この記事を書いた人
編集部いしやん

タウン情報ラズダ編集部

編集部いしやん

島根・鳥取のタウン情報誌ラズダ編集部スタッフ。島根県松江市出身→浜田市→大阪→奈良→松江市在住。
「日刊webラズダ」では編集デスクを務めています(ただの机です)。喫茶店の冷えたおしぼりと、帽子が大好物な三十路。
日刊webラズダでは主にグルメ、ショップ、キッズ関係の記事を担当しています。あ、あとバツイチ&2児のシングルファーザーです。(←どうでもいい??)

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