里山を歩き、竹を投げ!?雲南・奥出雲で「竹の焼畑」をお手伝い【随時開催中】


雲南市・奥出雲町で通年開催中の「出雲の山墾り+α」に参加してきました!
のどかな景色を歩いたと思いきや・・・
伐採した竹を投げる!?!?
みなさん、こんにちは。山陰のタウン情報誌「ラズダ」編集部いしやんです。
古民家の天井をはがしたり、川に飛び込んだり。何かとアクティブなネタを提供してくれる「しまっち!」で、またしても気になるプログラムを発見。
それが今回の「出雲の山墾り(やまはり)+α」。
★ちなみに、プログラムは冬季を除き、通年開催中です。
「出雲の山墾り」ってどんなプログラム?
2015年9月から始まった活動で、ひと言でいうと「竹の焼畑」。
奥出雲町にある『ダムの見える牧場』の荒廃竹林を伐開して火入れ。そして、畑で雑穀などを栽培しながら、焼畑した場所の植物の変化を観察しつつ、山仕事をするというのがざっくりとした内容。
島根大学の学生グループ、奥出雲町を拠点に活動する奥出雲山村塾、森と畑と牛と、『ダムの見える牧場』の複数の団体・個人が共同して取り組んでいます。
雲南市と奥出雲町にまたがるダム湖「さくらおろち湖」近くの牧場で行う山仕事以外にも、島根県各地で活動中。
美保関・島根町周辺で民俗調査をしたり、雲南市にある図書館の地域資料を整理したり。
「しまっち!」では、主に山仕事のお手伝い募集がメイン。冬季を除き、毎月のように開催されていますよ。
山仕事のサポート体験!一見するとただの山は情報の宝庫でした
長~い冬から目覚めた山には春の息吹が点々と
集合場所となるのは、活動拠点のひとつ『ダムの見える牧場』。ここでは、牛が放牧されていて、自由気ままに過ごす牛たちがいっぱい。
のどかな景色に、スタート前からのんびり気分に・・・。
集合したら、「出雲の山墾り」の簡単な説明と、今日の行程の確認。
この日は、冬季明けの今シーズン初開催日だったので、最初に山の様子を見て周ることに。
当日はサポーターとして、地域外から2名、奥出雲町の地域おこし協力隊の方が1名参加。
案内人は「森と畑と牛と」の面代(おもじろ)さん。
「森と畑と牛と」の構成メンバーは、地域・仕事ともにバラバラではあるものの、共通しているのは「食」に携わっている点。
放牧酪農の実践地である『ダムの見える牧場』を拠点に、荒廃森林・放棄地の管理手法の研究、在来作物や草木利用の調査・研究、自然を活用した教育プログラムの企画開発などなど。
活動は挙げればキリがないほど、多岐にわたります。
通常はガイダンスをしてから活動を始める「出雲の山墾り」。
ですが今回は、参加人数が多かったのと、2025年シーズン最初の活動ということで、まずは焼畑事業の現場を散策することに。
放牧地をぐるりと回って山林へ。
「丘」というよりも完全に山。急こう配なので、日ごろの運動不足を痛感する道のりでした・・・。
とはいえ、キツイことばかりではなく、春先の山には発見がいっぱい!
“山菜の王様”とも呼ばれるタラの芽、ほのかな甘みを含むコシアブラ、それに定番のタケノコ。
「コシアブラは天ぷらにするとおいしいんですよ~」なんて豆知識も。
そこかしこに、春の訪れを感じられ、心なしか足取りも軽やかに。
2015年からスタートした竹の焼畑。毎年、場所を移しながら今も続けられています。
こちらの写真はそのひとつ。
防火帯を設け、安全に配慮して行われる竹林の焼畑。
炎によって焼けた竹は真っ黒になり、周辺の竹藪は輻射熱で枯れています。
「出雲の山墾り」では、竹林の伐開&焼畑を“する”だけでなく、その後の経過の観察と調査にも注力。
焼畑を行ったは土地はどうなるのか、植物は何が生え、生き物たちの生態はどうなっていくのか。そういった時間の経過による変化を注視しています。
1時間半ほど歩くと、折り返し地点の山頂付近に到着。
と、横には根株から複数の幹がニョキ!
樹木の伐採後に、切り株から芽が伸びて森林を更新する「萌芽(ぼうが)更新」と呼ばれるもの。面代さんによれば、かつて薪用の資材調達で使われていたのでは?とのこと。
何気ない風景から、まさか昔の産業の一端を知ることになるとは・・・!
ところどころで足を止めながら、面代さんからのお話に耳を傾けつつ、周囲を観察。
山に入る際のサバイバル知識、植物の話、生き物の話、そして地域の歴史・文化の話。
普段の生活ではふれられない知識、見られない光景、香り、温度と、たくさんの情報にふれられ、何だか心がウズウズしてきました!
ちなみに、活動中に見つけた山菜などは、持ち帰りOK!
実際、サポーターさんは旬のタケノコ、タラの芽をいくつかテイクアウトしてました。これも醍醐味のひとつですね。
お手伝いのメインは伐開した竹の整理!
小休止を入れた後、焼畑を行う予定の場所へ移動。
すでに竹が伐開されてあり、それらが絡まっています。このままでは、火の周りが良くないとのことで、絡まった竹を外していくことに。
これから伐開して、火を入れるところですが、枯れた竹が絡まっています。このままでは、切り倒す時に危ないうえ、作業がしづらい・・・。そこで今回はまず、絡まった竹を外していくことに。
急斜面に足を取られそうになりながら慎重に進みます。
そして、お目当ての絡まった竹を見つけたら、周囲を確認してから作業に着手。
綱引きのように引っ張ったり、引いてダメなら押してみたり。
あれやこれや奮闘・・・!
スルスル~と解けた瞬間は、快・感!
黙々と作業する人にはピッタリかもしれません。
私は昼ごろに退散しましたが、午後からも昼休憩を挟んで、“竹解き”作業をされたみたい。
翌日、筋肉痛になったのは言うまでもありません・・・。が!自分が手入れした場所が、焼畑によって再生されていくことを考えると、何とも言えない達成感がありました!
「出雲の山墾り+α」は通年開催中!みなさんも自然を体感してみませんか?
10年目のメモリアルイヤーを迎えた竹林の焼畑。「出雲の山墾り」は、5月以降も開催される予定です。
ほぼ毎週のように開催されているほか、関連するプログラムもありますよ。
面代さんいわく、こんな方にオススメとか↓
- 話ベタな人
- ちょっと不器用な人
- 難しい話は苦手な人
「山の中で作業する」ことがメインのため、大人数でワイワイすることもないし、しゃべることを強要されることもありません。
そういった点で、言葉よりも肌で感じたり、作業が好きだったり。そういった方には、ぜひオススメしたいと思います!
プログラムはこちら》【2025年6月】「出雲の山墾り」+αに参加しませんか?
「しまっち!」とは?
今回のプログラムを見つけたのは、ふるさと島根定住財団の「しまね関係人口マッチング・交流サイト しまっち!」。
「しまっち!」は自分なりのペースや参加方法で、島根の人・まちと交流できるポータルサイト。
現在、イベント・プログラムなどに参加する「サポーター」に加え、プログラムの主催者・地域団体などの「オーナー」も募集中みたい。興味がある方はHPをのぞいて見て!
サイトはこちら》しまね関係人口マッチング・交流サイト しまっち!
※掲載の情報は、記事公開時点の内容です。
状況の変化、情報の変更などの場合がございますので、最新の情報は店舗・施設のHPやSNSを確認するか、直接お問い合わせください。
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この記事を書いた人

タウン情報ラズダ編集部
編集部いしやん
島根・鳥取のタウン情報誌ラズダ編集部の現編集長。島根県松江市出身→浜田市→大阪→奈良→松江市在住。
喫茶店の冷えたおしぼりと、帽子が大好物な蛇年の年男。
日刊webラズダでは主にグルメ、ショップ、キッズ関係の記事を担当しています。あ、あとバツイチ&2児のシングルファーザーです。(←どうでもいい??)
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