親のテレビ音量が少し大きくなったら。加齢性難聴と補聴器の注意点
指摘より先に、セルフチェックと相談先、購入前に知りたい基本を整理
【広報しまね@ラズダ版】
「最近、親のテレビの音量が上がった気がする」
「会話の途中で“え?”が増えたかも」
そんな変化に気づいた時、いきなり結論を出す必要はありません。
島根県が啓発しているのは「早い段階で聞こえづらさを見つけて、改善を図ることが大切」ということ。加齢に伴う聴力の低下はゆっくり進むため、本人は気づきにくく、家族や友人に言われて初めて気づくこともあるそうです。
今回は、シニア世代の本人と、家族が一緒に確認できるように、加齢性難聴の気づき方と、補聴器を購入する時の注意点を整理しました。
「責めない」、「急がせない」。でも、困りごとが増える前につながる。そのためのまとめ記事です。
軽度難聴は「小さな声や騒音下で聞き取りにくい」状態
年齢を重ねると聴力は衰え、70歳代前半では約半数の方に軽度難聴以上の難聴があると言われています。
軽度難聴の目安は、小さな声や騒音のある場所での会話で、聞き間違い・聞き取りづらさがある状況。
例えば、こんな場面が増えていないですか?
- マスク越し、早口だと会話が追いにくい
- 周りがザワザワすると、言葉が途切れて聞こえる
- 聞き返しが増えて、会話が億劫になる
本人が気づいていないこともあるので、家族が変化として受け止めてあげるだけでも、前に進みやすくなりますよ。
「聞こえのセルフチェック」を試してみましょう
島根県は、ご自身の聞こえの状態をチェックする目安として、次のような例を示しています。
1つでも当てはまる、または聞こえが気になると感じたら、耳鼻咽喉科へ相談を。
・会話の途中で、聞き返すことがよくある
・聞き取れなかった時、推測で言葉を判断することがある
・電子レンジの「チン」、ドアチャイムが聞こえにくいと感じる
・家族に「テレビやラジオの音量が大きい」と言われる
・大勢の人がいる場所など、騒音下で会話が聴きづらいと感じる
ポイントは「正解探し」ではなく、「困りごとが始まっているかも」を一緒に見つけること。
家族から切り出すなら、「最近どう?」よりも、「聞こえにくい場面、増えてない?」くらいの温度がちょうどいいかも。
聞こえづらさが続くと、暮らしの安全や会話に影響が出ることも
「聞こえづらさ」が進むと、生活の中で次のような支障が起きる可能性が・・・。
- 必要な音が聞こえず、危険を察知する能力が低下する
- 家族や友人とのコミュニケーションがうまくいかなくなる
- 社会的に孤立し、うつ状態に陥ることがある
また、難聴が認知機能に影響をもたらす可能性もあると言われています。早い段階で「聞こえづらさ」を発見し、聞こえの改善を図ることが大切。
怖がらせたいのではなく、日々の暮らしを守るために。
「聞こえ」は、思った以上に生活の土台になっています。
相談先は耳鼻咽喉科が基本。近くにない場合の窓口もあります
聞こえづらさが気になったら、最寄りの耳鼻咽喉科医師(補聴器相談医)への相談が基本となります。
また、近くに耳鼻咽喉科や補聴器相談医がいない場合は、内科などのかかりつけ医や、言語聴覚士会への相談も検討しましょう。
「どこに相談したらいいか分からない」が、一番の壁になりがち。つながる先を先に知っておくだけでも、気持ちが少し楽になるハズ。
関連ページ》島根県:高齢者の聞こえ
補聴器は「買って終わり」ではなく上手に付き合う道具
補聴器は適切に使用することで、聞こえづらさが改善し、生活の質が向上する可能性があります。医師などから補聴器の使用を勧められたら、早めに検討していきましょう。
補聴器は、気合いで頑張るためのものではなく、暮らしを助ける道具。「まずは試してみる」くらいの気持ちで、合う形を探していくのが現実的です。
補聴器を購入する時は「相談→調整→フォロー」の順で考えて
島根県がお知らせしている購入時の注意点まとめ↓
★購入前に、耳鼻咽喉科(補聴器相談医)へ相談する
★補聴器は管理医療機器で、購入時の調整(フィッティング)・購入後のアフターケア・定期点検が大切
★購入は、専門知識・技術を持つ販売店で相談するのがオススメ
★受診や購入時は、聞こえにくさによる支障が出ないよう、家族などと一緒に行くのもオススメ
★合わせて消費者庁の注意事項も確認する
「買えば解決」になりにくいからこそ、順番が大切。状態を確認 → 生活に合わせて調整 → 使いながらフォロー。この流れが暮らしの安心につながりますよ。
関連ページ》島根県:補聴器の購入をお考えの方へ
お店選びの目安は「認定補聴器専門店」と「認定補聴器技能者」
補聴器を購入するお店の選びの目安は、この2パターン!
【1】認定補聴器専門店:認定補聴器技能者が在籍し、必要な設備等が基準を満たした販売店
【2】認定補聴器技能者:補聴器に関する専門知識・技能を持つ有資格者
「試してみたい」、「調整したい」、「使ってみたら困った」。その時に相談先がはっきりしていると、長く使いやすくなります。
聞こえの目標づくりに「聴こえ8030運動」というヒントも
「聴こえ8030運動」とは、80歳で30dBの聴力(または補聴器をした状態で30dBの聴力)を保つことを目標にした、国内で行っている啓発活動。30dBはささやき声が聞こえるくらいの目安です。
「完璧に戻す」より、「会話が楽しめる状態を保つ」。家族の中で共有しやすい目標として、覚えておくのも良さそうです。
医療費控除の対象となる場合があります
医師による診療や治療などのために必要な補聴器は、購入時に医療費控除の対象となる場合があります。
条件のひとつとして、補聴器相談医が「補聴器適合に関する診療情報提供書」で、診療のために直接必要である旨を証明している場合など(詳細は最寄りの税務署へ)。
また、聴覚障害で身体障害者の認定を受けた場合、障害者総合支援法による補装具として、補聴器の購入費支給が受けられることも。
ほかにも補助を受けられる場合があるため、まずはお住まいの市町村の福祉窓口へ問い合わせてみましょう。
聞こえの話は「暮らしを守る相談」
聞こえづらさは、本人の頑張りだけで埋める話ではありません。
「聞こえやすい環境」と相談先があるだけで、家族の会話が少し楽になることだってあります。
「最近どう?」のひと言からでもOK。気になったら、まずは相談につなげてみませんか?
※掲載の情報は、記事公開時点の内容です。
状況の変化、情報の変更などの場合がございますので、最新の情報は店舗・施設のHPやSNSを確認するか、直接お問い合わせください。
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この記事を書いた人
タウン情報ラズダ編集部
編集部いしやん
島根・鳥取のタウン情報誌ラズダ編集部の現編集長。島根県松江市出身→浜田市→大阪→奈良→松江市在住。
喫茶店の冷えたおしぼりと、帽子が大好物な蛇年の年男。
日刊webラズダでは主にグルメ、ショップ、キッズ関係の記事を担当しています。あ、あとバツイチ&2児のシングルファーザーです。(←どうでもいい??)
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