社会性ばかりでなく家庭にも目を。子どもの居場所を守る子育て

レインディア藤原さん
レインディア藤原さん

「社会性」が先?それとも「安心」が先?赤ちゃんの成長から考える

■藤原さんの育児学Vol.145■

みなさんこんにちは。寒い冬をホットワインで乗り切ろうとしている藤原です。

先日、高校生の息子が、塾に休みの電話を入れていました。すると声のトーンを変えて、よそ行きの声とでも言いましょうか、大人びた話し方をしていてビックリ。

パパやママへの電話は素っ気ないのに、相手に届きやすい高い声でしゃべっていて、どこでその社会性を得たのかと感心したものです。

さて、という事で今回の育児コラムでは、「社会と家庭のボーダーライン」について書いていこうと思います。

「社会性が育つ」って、そもそも何?

近年、SNSなどでも保育園に預けた方がいいか、家庭で育児をするべきか?といった話題が取り上げられることが増えてきました。

ある大学の研究では、保育園に早くから子どもを預けた方が、コミュニケーション力や社会性が育つ結果が出たと紹介。安心して保育園に子どもを預けなさいと言っているかのような風潮があります。

保育園のパンフレットなどでも、社会性が育つと謳われ、英会話などの習い事でも、社会性が鍛えられると書かれています。

赤ちゃんに必要な「社会性」とは?

ではみなさん、「社会性」とは何でしょう?

社会で生きていくための力、赤ちゃんに必要ですか?

0才児が得られると思いますか?

社会性が赤ちゃんの幸福度につながるのでしょうか?

赤ちゃんの成長をたどると見えてくること

赤ちゃんは、生後半年くらいから人の顔を判別するようになり、母親の顔を覚え、その後に父親や、ほかの家族の顔を覚えると言われています。

1才くらいまでは、人見知りや後追いがあり、ママから離れようとしない時期。この赤ちゃんの行動に意味はないのでしょうか?

1才を超えて、ほかの子どものマネが始まり、1才半ではほかの子の観察が行動の基本に。

2才ごろになってようやく遊びの中にも、ママとパパと自分というような複数の関係性が現れるようになってきます。

社会性、いわゆる複数の人との関係性を理解するのは2才ごろからであり、それ以前の赤ちゃんは、自分が付いていく人は誰か?という対象しか見ていないと思われます。

そして、恥じらいが生まれ、言葉でのコミュニケーションが生まれていきます。

2才児は、家庭の中ではイヤイヤですが、外をお散歩していると、みんなに挨拶したり手を振るなど社会性の塊。コミュニケーション力はすさまじく育っていきます。

保育園に行っていようといまいと、社会性は成長のステップで表れてくるもの。

もちろん、そのタイミングで子どもを誰とも会わせないとか、お人形など役割を与える遊びも作らない状況なら、社会性を伸ばす事が出来ませんが・・・。

家庭とは何か。大人の“使い分け”にヒントがある

一方でタイトルで書いた、家庭とは何でしょう?

社会性の対義語を検索すると、「反社会性」や「内向性」が出てきます。言葉としては、何となく違和感がありますが、外に対しての内、社会協調にたいして自己研鑽とすれば、意味を持ってきますね。

頑張る場所と、力を抜く場所

大人の方で見ていくと、家庭をちゃんと使い分けていることが分かります。

例えば、ママがお化粧をして出ていく場所は社会でしょうし、すっぴんで過ごしているのは家庭のようなイメージ。パパなら、仕事の服装や腕時計をしていく場、クレヨンしんちゃんのパパなら靴下を脱いで過ごす場所が家庭という領域なのかも。

頑張る場所、格好つける時間と、力を抜いて自己中心的な行動をする場や時間の二軸。

地方では「車内」が家庭になることも

また、都会の人と地方の人で比べると、社会と家庭のボーダーラインは違ってきます。

地方では交通インフラが弱く車社会ですが、この車内空間というのが、家庭として機能している場面も見られます。仕事が終わって、車に乗った途端に服を脱いだり、ネクタイを外したり。緊張感が途切れるパパは多いのではないでしょうか?

もっと言えば、家族が生活する家の中には居場所がなく、車の中だけが唯一の落ち着ける場所となっているパパも・・・。

このように、大人であっても落ち着ける場所が必要であり、無意識のうちに社会から離れた休息場所を作っているワケです。

保育園か家庭か、ではなく必要なのはバランス

育児環境を考えるにあたって、この社会と家庭は両方必要な場所であるハズです。

赤ちゃんを保育園に預けるのが良い悪いではなく、保育園という社会で過ごす時間と、家庭で身体を休めたり心を温めたりする時間との「バランスが必要」な話。

社会性だけを重要視して子育てをしてしまう事が、保育園児の不登園問題、第一の居場所も第二の居場所もダメで第三の居場所を転々とする、放置児問題につながるのではないでしょうか。

家庭に「社会」を持ち込むと子どもが休めなくなる

私の元には、教員や医師、保育士といった職業の親を持つ、子からの不登校相談が数多く寄せられます。

教育の専門家として仕事をしていて、知識もプライドもあるのでしょう。しかし、それは社会という枠での知識。

家庭での親の役割とは違う事を理解できず、家庭に社会を持ち込んでしまったがために、子は親との時間がストレスになり、身体も心も安まらない。親の世間体を害さないように、子が限界まで我慢している家庭を何十件と見てきました。

こんな社会性、子に持たせてどうするんでしょう?

家族を守る「ボーダーライン」を家の中に

仕事が忙しいと、大人もスイッチの切り替えが出来ません。

私自身、仕事を家に持ち込むことはしばしばですが、優先順位は子どもが上と決めています。究極に自己中な生き物“子ども”に合わせると、自分では切れない社会性というスイッチを、子どもが切り替えてくれます。

ひとり暮らしから結婚してふたり暮らしになり、子どもが生まれて家族が増えると、このボーダーラインがどんどん曖昧に。

みなさんは、ちゃんと社会と家庭のボーダーラインを引いていますか?

そのボーダーラインは、家族共通認識となっていますか?

小さな子どもが近所をフロフロ出歩いたり、小学生の子どもが他人の家の晩ご飯に現れたり、思春期の子どもが部屋から出てこなかったり。

子どもはボーダーラインの引き方が分からなくなる時があります。

ちゃんと意識して、子どもたちや家族を守ってあげたいですね。

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この記事を書いた人
レインディア藤原さん

Reindeer 代表取締役社長

レインディア藤原さん

北欧インテリアショップ『reindeer』、木のおもちゃのレンタルプログラム「もくレン」などを運営。中海テレビ「県議熱中討論」コーディネーター、よなご宇沢会幹事も務める。幼稚園や保育園、市町村の子育て支援センターなどで育児講演を行う。乳幼児の育児相談から不登校問題もお気軽にどうぞ! いつも作りかけのお店はまさに秘密基地、まずは自分でするのが藤原流であり、北欧から学んだこと。お喋り大好きな二児の父です。

最近では、米子市岡成で子育て支援プロジェクト『コーセリ』の代表理事を務めています。私は子どもが生まれる前の妊娠期から、子育てや子どもの発達について学びながら準備をしていくことが、子育ての不安を減らすうえで大切と考えています。そのような視点から、子育て世代の親を対象としたセミナーを企画・開催しています。また、子どもと一緒に参加できる体験教室やイベントなども行っています。

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