情報があふれる今、子どもに何を届ける?ラジオから考える“声”の時間
動画やAIが身近な時代に、育児の中で大切にしたい「耳で受け取る」感覚
■藤原さんの育児学Vol.148■
みなさんこんにちは。レインディアの藤原です。
GWも終わり、いよいよ新年度が本格的にスタートした感じですね。
今春から当コラムに続き、ポッドキャストで育児に関する話題をお届けする、ネットラジオ配信をスタートしました。
Spotify、ポッドキャスト、Amazonミュージックで「コーセリラジオ」と検索してみてくださいね。番組への育児相談もお気軽に!
ちなみに、先月は『とりだい病院』の「カニジルラジオ」にもゲスト出演。こちらも検索していただくと、YouTubeなどで視聴可能です。
最近、なぜかラジオに縁のあった私ですが、これも時代の流れかも。
そこで今回のコラムは、《子育て環境におけるラジオ》について書いていこうと思います。
人の声を聞く、ラジオというメディア
みなさんは、ラジオを聞きますか?
私は学生時代、好きなアーティストの番組はすべてチェックして、テープ(死語ですが)に録音。その内容から、多くを学んだ経験があります。
当時、テレビに比べてコンプライアンスが緩めのラジオは、未成年にとって、大人の世界を知るツールでした。
今はインターネットで様々な情報が得られますが、無法地帯になっているのも現状ですよね。インスタやTikTokも、パーソナライズされ、過剰に情報を押し付けるように供給してきます。
その点、ラジオ番組は、パーソナリティーのフィルターを通したもの。画像や映像がないので、トークの内容が重要になります。
生成AIが台頭した現代。ボカロも進化し、AIとの会話もスムーズになってきていますが、それでも、人間の生の声でのおしゃべりは、聞いていて安心しますよね。
言葉、抑揚、間。耳から伝わるもの
言葉だけで伝える力。
抑揚や言葉の選択、間。
そこから、その人の感情までリアルに伝わってきます。
子どもの発達においても、胎児は耳から育つと言われるほど、早くから音を捉えているようです。生まれてきてからも、音への反応はすぐに始まり、泣き声の高低などで、耳の発達が進んでいることも分かります。
1才では早くも、音楽を聞くと泣き止んだり、リズムをとって踊ったり。ママの感情を、声から感じ取ろうとし始めます。
赤ちゃんに、テレビやスマホを見せてもいいの?
よく相談で寄せられるのが、「赤ちゃんにテレビやスマホを見せても大丈夫ですか?」という質問。
赤ちゃんの行動を見ていれば分かりますが、動画の内容を見て覚えるほどの能力は、赤ちゃんにはありません。
絵本でさえ、1ページ目を覚えるのがやっと。5ページ、6ページとお話を続けられるのは、3才が近くなってから。
映像と音声がセットになると、目と耳と記憶と、複合的な脳の能力が求められるわけです。
ひとつのおもちゃで、ひとつの遊び
弊社の赤ちゃんの成長に合わせたおもちゃレンタルサービスでは、おもちゃを選定する時、遊びが複合的にならないようにしています。
例えば・・・
- 音で遊ぶ→太鼓や木琴
- 道具を使う→ハンマーや木製包丁のままごと
- 引いて遊ぶ→プルトイ
- 指先を動かす→ビーズコースター
ひとつのおもちゃで、ひとつの遊び。
いろいろな遊びができる点をメリットとして主張する商品もあります。ですが、子どもが家事の邪魔をしないように、おもちゃがあるのではありません。子どもが自発的に成長するためのツールとして、おもちゃがあると考えています。
だからこそ、子どもがどこを発達させようとしているのかに合わせる。そうすることで、成長の見落としが無いようにしているわけです。
効率を追うほど、削ぎ落としてしまうもの
メディアが多様化している現代。
音も光も情報量が増え、内容もかなり複雑に。チャットや課金など、参加や行動を考える必要も出てきました。
人間の身体の様々な要素を、一度に刺激しているわけです。
どこかの部位が疲れ、能力が発揮できていなくても、それに気付かなかったり、我慢して続けたり。そうして、ストレスが複雑にかかっていきます。
動画を早送りし、文章はAIに要約を頼む。効率的に時間を使っている気になりますが、それらは、結果だけを求めている行動。
スポーツ観戦で、例えば野球の試合は、結果だけ分かれば良いのでしょうか?
効率だけを追っていると、大切な楽しみの部分を削ぎ落としてしまっていることが、多々あると感じます。
一つひとつの感覚を楽しむ、贅沢な時間
本は目、ラジオは耳を使います。
お散歩中に春の香りを感じたり、食事で味覚を味わったり、運動してドーパミンを出したり。
一つひとつの感覚を使い、楽しむこと。
それは、もしかすると、とても贅沢な時間なのかもしれませんね。
今回始めたコーセリラジオ。
元々は、このコラムの読者の方から、「育児をしていると文字を読む時間が取れないので、ラジオをして欲しい!」という要望が寄せられたことからスタートしました。
文字では伝えにくい内容や、けっこうおちゃらけた気楽な内容にしていますので、気軽に聞いていただけたら幸いです。
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この記事を書いた人
Reindeer 代表取締役社長
レインディア藤原さん
北欧インテリアショップ『reindeer』、木のおもちゃのレンタルプログラム「もくレン」などを運営。中海テレビ「県議熱中討論」コーディネーター、よなご宇沢会幹事も務める。幼稚園や保育園、市町村の子育て支援センターなどで育児講演を行う。乳幼児の育児相談から不登校問題もお気軽にどうぞ! いつも作りかけのお店はまさに秘密基地、まずは自分でするのが藤原流であり、北欧から学んだこと。お喋り大好きな二児の父です。
最近では、米子市岡成で子育て支援プロジェクト『コーセリ』の代表理事を務めています。私は子どもが生まれる前の妊娠期から、子育てや子どもの発達について学びながら準備をしていくことが、子育ての不安を減らすうえで大切と考えています。そのような視点から、子育て世代の親を対象としたセミナーを企画・開催しています。また、子どもと一緒に参加できる体験教室やイベントなども行っています。
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