小3は人生のターニングポイント!勉強につまづいたら「遊ぶ」が正解【藤原さんの育児学Vol.21】

レインディア藤原さん
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ケアレスミス多発!100点がとれない!……その本当の意味と原因は?

新型コロナウイルス対策で、小学校も休校中。普段、学校の成績で我が子の学力を見ていたお家の方も、今は宿題やドリルなどで自宅学習をされている事でしょう。

今回のタイトルにある、小学3年生頃の子どもは、きっと簡単な事でも間違えたり、見返せば分かるようなところでのミスがたくさん出てきたり……。

みなさん、それを見て、叱ったり罰を与えたりしていませんよね?

また、息子の通う米子市の小学校では、3年生から算数の時間になると、できている子と理解不足の子でクラスを分けて授業がされています。

落ちこぼれを作らないための判断だと思いますが、数年前まで多発していた学級崩壊予防の目的もあるのでしょう。

それでは、小学校シリーズ第3弾のコラムスタートです。

【過去の小学生向け記事】

小学校1年生は天才!可能性を広げるために気を付けたい重要ポイント【藤原さんの育児学Vol.19】

小学2年生こそ復習が超重要!効率的なお家での復習方法もレクチャー【藤原さんの育児学Vol.20】

小学3年生の頭には「どうして?」「なんで?」がいっぱい

小学校3年生というと、年齢では9才〜10才の段階です。今までのコラムでもお伝えしていたように、以前より9才で大人と同じくらい大脳の容量が育っていると言われてきました。

体のセンサーを作る3才まで、大人へ繋がる記憶がスタートし、自分の存在を理解する6才まで、そして学習を始める小学校入学から3年。こう見ると、人間の成長は3年毎にステップアップしているのかもしれませんね。

では、9才頃にケアレスミスが増えるとはどういう意味を表していると考えられると思いますか?

前回までの1年生、2年生の段階では、記憶力がスゴく伸びてきて、脳の土台を広げる時期とお伝えしましたね。

その次にくるのは、「覚えた事が正しいのか疑って確認する作業」になります。

ママ・パパが言っていた事、先生に教えられた事、テレビで言っている事や本に書いてある事は正しいのか?

本当に?なぜ?どうして?と、今まで吸収してきた脳にインプットされている内容に疑問を持つようになります。

・「あ」という字は、どうしてこんな形になったのだろう?

・この世からお金が無くなったら?

・虫はどうやって動いているのだろう?

・パパとママは、どうして結婚したの?

などなど、一見、子どもらしい素朴な疑問があふれてくるのがこの段階です。そうなると、テストなどの問題を解く時にも、問題とは別の部分が気になったり、漢字の形をどうしても思い出せなくなったりといった行動が出てきます。

結果として点数は悪くなりますが、答えが分からなくて間違えているというより、深読みしすぎて間違っているという事もしばしばあるのです。この頃の子どもに、「なぜ間違えたの?」と質問すると、たいてい自分でも間違えた理由が分からなかったり、2度目は普通に正解を書けたりします。

これが意味するのは、“答えを覚える”という段階から“答えを導き出す理由”が必要になっているという事。

そうです、勉強を好きになる子どもが持っている“探究心”が芽生えてきたのです。サッカーが大好きになったり、お魚に興味がでたり、漫画を描き始めたりと、人生を左右する出会いがあるのがこの段階になります。

【超重要】思いっきり遊んであげよう!

パパやママに教えられる段階が終わり、自分で興味のある事を探し調べることが楽しくなる時期の始まり、それを表すのがテストのケアレスミス多発です。

こう見ると、ケアレスミスを叱ったり、勉強させようと塾に行かせることが逆効果である事がわかりますね。

ケアレスミスや子どもっぽい行動が始まったら、ぜひして欲しいことは、思いっきり遊ぶ事。

今の日本の大人たちは、遊び方を知りません。だって、教育関連ビジネスは景気に左右されないと、日本全国で学習塾が大量に作られた時代に育った世代ですから。残念ながら、子ども時代に遊んでないのです。

では、今日のように外出も控えないといけない中で、どうすればいいのでしょう?

難しい事はありません、日本には将棋やリバーシ、コマ回し、クロスワードパズルにジグソーパズル、男の子ならプラモデル、女の子なら編み物でもいいかもしれません。親子で一緒に挑戦すれば、テレビゲームに親の存在が負ける事はないでしょう。

もし、子どもがテレビゲームを一緒にやりたいと言えば、ぜひ付き合ってあげてください。

9才頃の子どもには、なによりも切っ掛けを与える事が大切なんです。

落ち着いたら“未体験”を経験させてあげよう!(旅行に行こう!)

そして、コロナウイルスが収束したら、旅行に連れて行ってあげましょう!

昨年、スウェーデンの小学校を訪問したコラムを書きましたが、実はこれは私の息子が上記のケアレスミスや子どもっぽい発言を始めたから計画したものです。スウェーデンの航空博物館や自動車ミュージアム、たくさんの電車や船に乗ったのは、息子が乗り物大好きだからでした。

【関連記事】【藤原さんの育児学Vol.3】スウェーデン旅行記1

百聞は一見にしかず、毎年ハワイに行く方も、小学校3年生の時には違う場所に行くなど、普段とは違う経験をさせてあげるのがオススメです。

以前のコラムで書いた、外国語への興味や学びも9才が分岐点になりますしね。

新型コロナウイルスの経験も今、9才の子どもたちには世界を変える力の糧になると思いますよ。

みんなで協力して、この危機に打ち勝ち、未来に明るい種をまいていきましょう!

【山陰発の子育てお悩みコラムはコチラ→】レインディア藤原さんの記事一覧


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この記事を書いた人
レインディア藤原さん

Reindeer 代表取締役社長

レインディア藤原さん

北欧インテリアショップ『reindeer』、木のおもちゃのレンタルプログラム「もくレン」などを運営。中海テレビ「県議熱中討論」コーディネーター、よなご宇沢会幹事も務める。幼稚園や保育園、市町村の子育て支援センターなどで育児講演を行う。乳幼児の育児相談から不登校問題もお気軽にどうぞ! いつも作りかけのお店はまさに秘密基地、まずは自分でするのが藤原流であり、北欧から学んだこと。お喋り大好きな二児の父です。

最近では、米子市岡成で子育て支援プロジェクト『コーセリ』の代表理事を務めています。私は子どもが生まれる前の妊娠期から、子育てや子どもの発達について学びながら準備をしていくことが、子育ての不安を減らすうえで大切と考えています。そのような視点から、子育て世代の親を対象としたセミナーを企画・開催しています。また、子どもと一緒に参加できる体験教室やイベントなども行っています。

【レインディア藤原さんの過去記事一覧はこちら】

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