ストレスを“コントロール”すれば育児はもっと楽しくなる【藤原さんの育児学Vol.15】

レインディア藤原さん
レインディア藤原さん

仕事も育児も“ストレスばかりで辛い”あなたへ。

子どもは可愛いけれど「寝顔を見ている時が一番幸せ」と感じているママやパパも多いのではないでしょうか。

ほかの動物と比べて、圧倒的に大変な人間の育児。逃げ出すことも頑張らないことも許されず、自己嫌悪に陥る事もしばしば。

政府は少子化だとか、女性の社会進出だとかいうけれど、これ以上どう頑張れって言うのよ!!と、つい言いたくなる世の中ですよね。

そこで、今回は藤原流ストレスコントロールの方法を伝授したいと思います。

ストレスコントロール方法①「日本語の“出す”を意識する」

ストレスの原因や問題解決はひとまず置いといて、そもそも論ですが、心に余裕がなければ自分で自分をコントロールする事はできません。

日本語は上手くできていて、体から出す事をすれば、基本的に楽になっていくんですよ。

カラオケや友達との会話で声を出す

○おいしい食事で唾液を出す。

○運動して汗を出す

○感動する映画や小説を読んで涙を出す

○考えている事やストレスを言葉や文字で出す

○食事のバランスを考えて便を出す

育児前は当たり前にやっていたことでも、育児や仕事に追われるとついつい溜め込んでしまいがちになります。ひと昔前、「デトックス」などといって、悪い物を出す事が流行りましたが、何でもいいから出す事が大切なのですね。

※既に大声を出してしまっていたり、理由も無く涙が出たりと、自分で意識せずにいろいろ出ていたら、それはストレスが限界に来ているサイン。必ず誰かに相談しましょう!

ストレスコントロール方法②「嫌な事はボヤかし、好きな事は具体化する」

まずは皆さんにテストです。好きな人、嫌いな人を各ひとりイメージしてください。

次に、好きな人の好きな理由、嫌いな人の嫌いな理由を箇条書きにしてみてください。さあ、好きな人は何個、嫌いな人は何個書けましたか?

好きな人の好きな理由をたくさんあげられた方は、ストレスを溜めにくい人でしょう。一方で嫌いな人の嫌いな理由をたくさん考えた人は、ストレスコントロールが苦手な方だといえます。

育児でも、子どもが同じ行動をとっても、人によって良いところが目に入る人と、悪いところばかり気にする人がいます。これは結局、自分の思考特性を変えなければストレスから脱せない事を意味するんです。

仮に、職場に嫌いな上司がいたとします。

その上司の、声も服装も、態度も、臭いも、喋り方や服のセンスまで、嫌いな理由が次々と具体的な情報として積み重なっていきます。逆に人を好きになると、恋は盲目というように全てを「良い事」として捉えてひとつひとつの事が目に入らなくなります。

ストレスコントロールの思考は、この脳の働きを逆転させる事です。

例えば嫌いな人のことは、「あの人はB型だから」とか「やっぱ昭和生まれはね〜」などと、その人の行動を比喩化してボヤかしてしまいましょう!

一方、好きな人の人のことは、以前のコラムで書いたように、ひとつひとつちゃんと理解してあげる事が大切ですよね。

こうすれば、嫌な事で頭の中がいっぱいにならずに済みます。

子どもたちの行動にイライラしても「赤ちゃんなんだし」「私の遺伝子だからかな〜」とイライラの原因をあえて見ずに、自分の気持ちを誤魔化してしまいましょう。

関連記事→→ママの取説?~子育てのキーパーソンを知る!~【藤原さんの育児学Vol.12】​

ストレスコントロール方法③「知らないから辛い、知っていれば楽しい」

山陰は、共働き率が高かったり、離婚する家庭があったりと、仕事と育児と家事という三重苦のストレスと闘っている方も多い地域。

ストレスと上手に付き合うことができれば、自分の成長に繋がります。ステップ①と②を会得して、心に余裕ができれば予防対策となる学習ができます。

そこでステップ③のテーマは「知らないから辛い、知っていれば楽しい」です。

私は、店頭での育児相談や講演の場で「育児は自動車の運転と似ていますよ」と話しています。命の危険がある自動車の運転は、自動車学校で基本を学び、ルールや過去の問題を知って試験に合格して初めて運転できるようになります。

ですがもし、何も学ばずに運転しろと言われたらどうですか? 怖いし、思い通りに走らないし全く楽しくないですよね?

しかし、運転に慣れてくるとドライブを楽しめ、愛車に名前を付けたりして親しむようになります。

では、育児はどうでしょう。子どもの命がかかっているのに、日本では発達の事も対処の事も知らずに、育児に取り組まなければなりません。抱っこの仕方といった基本的な事さえ知らずに、気が付けば親となるワケです。

これでは「育児が辛い」とみんなが声を揃えるのは当然と言えます。

北欧のように、行政が妊娠期から「親育て」の対策を行うことが望ましいと思うのですが、どこかの大臣の育休が問題となるこの国では、変化を待っている余裕は残念ながらなさそうです。

なので、ステップ③の内容は、これから先に起こることを事前に下調べをし、学び・知っておきましょうということ。

急がば回れ。課題の先回りで気持ちに余裕を

図書館やインターネットを、今の問題解決に利用しておられると思いますが、少し先の事について調べておくと、ストレスはゼロにはなりませんが、コントロールすることができるようになります。

さて、明日の天気予報はどうですか?

知っていると、過ごし方が随分変わってきますよね!

※掲載の情報は、記事公開時点の内容です。
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この記事を書いた人
レインディア藤原さん

Reindeer 代表取締役社長

レインディア藤原さん

北欧インテリアショップ『reindeer』、木のおもちゃのレンタルプログラム「もくレン」などを運営。中海テレビ「県議熱中討論」コーディネーター、よなご宇沢会幹事も務める。幼稚園や保育園、市町村の子育て支援センターなどで育児講演を行う。乳幼児の育児相談から不登校問題もお気軽にどうぞ! いつも作りかけのお店はまさに秘密基地、まずは自分でするのが藤原流であり、北欧から学んだこと。お喋り大好きな二児の父です。

最近では、米子市岡成で子育て支援プロジェクト『コーセリ』の代表理事を務めています。私は子どもが生まれる前の妊娠期から、子育てや子どもの発達について学びながら準備をしていくことが、子育ての不安を減らすうえで大切と考えています。そのような視点から、子育て世代の親を対象としたセミナーを企画・開催しています。また、子どもと一緒に参加できる体験教室やイベントなども行っています。

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